『ありさ USJに行こう♪』
 
                    Shyrock:作

第8話 白いシーツをかきむしる

 「今度は少し変わった体位でやってみようか?」
「どんなのかな?」
好奇心旺盛なありさは期待に胸を膨らませている。

 「とりあえずベッドから降りようか」
「うん」
「ベッドの方を向いて、床に膝立ちして」
「床に膝立ち?足は拡げるの?」
「そうだね。少しだけ広げて」

 ありさは膝を四十五度ほど開いた。
「じゃあ、うつ伏せで両腕をベッドでまっすぐ伸ばしてみて」
「アンパ〇マンが空を飛ぶときのような格好ってこと?」
「そうそう、簡単にいえばそんな感じ」

 ありさは床にひざまずき、ベッドに腹這いになった。
通常の後背位だと女性は四つん這いになるため、逃げようと思えばハイハイをしながら逃げることができるが、この体位だと腹部をベッドに押し付けているので四肢の自由が奪われてしまう。

 たとえ逃げようとしても手足がバタバタとするだけの完全制圧型というわけだ。
縄などを使わずにSM気分を味わえる優れもの体位と言うわけだが、ありさは何も知らないのでただぼんやりと待っている。

 すぐに挿入するのはあまりにも芸がないと考え、後方から割れ目に舌を挿し込み音を立てて吸ってやった。
「きゃぁ~~~~~!Shyさぁ~ん、エッチ~~~~~!」
「ん?エッチの最中に『エッチ~』と言われても返事に困るんだけど」
「じゃあ、エロ男爵~~~!」
「同じなら男爵より上の伯爵の方がいいんだけどな~」
「ありさ、そんなの知らない~。それよりそんなに気持ちいいことしたら、挿入前にイッチャうかもぉ~~~!あぁん~~~!」

 (ペチョペチョペチョ……ペチョペチョペチョ……)
「やんやんやん~!やんやんやん~!」

 (チュパチュパチュパ……チュパチュパチュパ……)
「ぃや~~ん!そんなに吸っちゃダメェ~~~!」
「そんなに腰を振ると、うまく吸えないよ~」
「ダメダメダメ!吸っちゃダメ~~~」

 ありさは「ダメ」といいつつも、表情はオーガズムを求めている。
しかしセックスで絶頂にイカせることを公言した限りは、愛撫でイカせるわけにはいかない。

 僕は舌の回転を止め、ありさの背中に胸を重ねた。
唇を求めることはできないが、その代りすごい性感帯が目前にある。
そう、うなじだ。
首筋にかかった髪をたくしたくし上げると、ありさの白いうなじが見えた。

 そのうなじに丁寧に舌を這わせる。
「あぁっ……!」
音を立てず静かにうなじに唇を這わせる。
くすぐったいのか、それとも感じているのか、ありさはキュッと首をすくめた。

 ありさのうなじに舌を這わせているうちに、次第に欲情が高まっていく。
それはありさの潤沢な泉の中に入っていきたい衝動。
僕はありさの背中に覆いかぶさった。
怒張したものはすぐに泉を探り当て、ゆっくりと埋没していく。
「あぁぁぁぁぁっ……」

 ありさは熱い息を吐く。
挿し込むと同時に、泉は僕を絞るように締めつけてくる。
「うううっ、ありさちゃん、すごい締まりだ……」
「あぁ……Shyさん、すごく気持ちいい……」

 愛おしくなったありさを背後から強く抱き、泉へもう一刺し竿を挿し込んだ。
「ぃやん~…あぁん~……Shyさぁ~ん……」
ググッと突き込むたびに、温かい泉が溢れる。
ありさは白いシーツを夢中で掻きむしっている。

 腰のスピードを上げる。
「あぁん、すごい……お腹が動かないから、Shyさんが突く度に子宮がジンジンしてくる感じ……ありさ、こんなの初めて……」
「窮屈だけど、その窮屈感がいいのかな?」
「そう、そうなの……あぁ、いい!」

 僕はさらに力を込めて、ありさの中心部を貫いた。
 粘着性のある淫靡な音が響き、ふたりは熱を帯びたように身体が燃えていく。
「あぁぁぁ、すごく気持ちいい……あぁん、ありさ、しあわせぇ~……すごく幸せ~……」

 ありさは歓びの言葉を連呼している。
(でもこんなもんじゃない。もっともっと、ありさに真の歓びを教えてあげたい)
僕はそんなことを考えながら、ありさの背後から激しく突いた。

 ありさも僕に同調するように、身体を大きく波打たせた。
「ありさちゃん?」
「はぁはぁはぁ……なぁに?」
「今度は『松葉くずし』やってみようか」
「名前は聞いたことあるけど……どうするの?」
「ありさちゃんは横向きに寝て脚をV字型に開くだけでいいんだ」
「それだけでいいの?」
「うん、横になったありさちゃんのお股に、僕が股間を合わせるだけ。案外簡単なんだよ」

 「どうして『松葉くずし』って名前なの?」
「子供の頃松葉相撲ってやったことないかな?」
「知らない~」
「二人が松の葉を開いて、互いに引っ掛けて両方から引っ張って松葉を崩すんだ、袴が抜けた方が負けという遊びなんだけどね。それとよく似ているところから付けられた体位名らしい」
「へえ~何か楽しそう~。早くしようよ~♪」

 ありさは手順どおり、横向きで寝転び僕の表情を伺いながら脚をV字型に開いた。
くっきりと縦に走ったクレバスが白い肌と相まって実になまめかしく映る。


                

   この作品は「愛と官能の美学」Shyrock様から投稿していただきました